野上照代さんは黒澤明監督の『羅生門』(1950年)にスクリプターとして初めて参加。『生きる』(1951年)以降の黒澤監督19作品全てにスタッフとして参加した。黒澤監督が『トラ・トラ・トラ』(1968年/20世紀FOX)での監督降板や自殺未遂事件の後に、ソ連から招かれて『デルス・ウザーラ』撮影のためにシベリアに行く際に、僅か5名の日本人スタッフの一人として参加。
なお、野上さんは日本映画界の重鎮として文化庁映画賞映画功労賞(2005年)、日本アカデミー賞協会特別賞(2011年)などを授与されている。また、早逝した父について綴った「父へのレクイエム」(1984年・読売ヒューマンドキュメンタリー賞優秀賞)を原作に後年つくられた映画が、『母べえ』(2008年/山田洋次監督)である。

社会習慣の違いなどもあり、難航したと言われている『デルス・ウザーラ』撮影秘話を中心に今回はお話しいただきます。

野上さんトークショー 9月17日(土)12:30「デルス・ウザーラ」上映前